「AI駆動開発だから安くできます」という説明はよく見かけます。ただ、発注する側からすると 「本当に?」「品質を落として安くしているのでは?」という不安が残ります。 この記事では、制作の工程を分けて、どこのコストが下がっていて、どこは下がらないのかを できるだけ正直に整理します。

制作費の内訳をざっくり分けると

Web制作や小規模なシステム開発の費用は、大きく次の4つに分けられます。

  • 要件を決める(何を作るか、どこまでやるかの整理)
  • 設計する(画面構成、データの持ち方、技術の選定)
  • 実装する(実際にコードを書く、画面を組む)
  • 確認する(テスト、レビュー、修正)

従来、費用のかなりの割合を占めていたのが「実装する」の部分です。AIが効いているのも、主にここです。

安くなる:実装のスピード

画面の雛形、よくある処理(フォーム送信、一覧表示、集計、外部サービスとのやり取り)、 テストコードの下書き——こうした「書けば動くが、書くのに時間がかかる」部分を、AIが大幅に短縮します。 感覚値ですが、単純な実装作業は半分以下の時間で終わることが多いです。

時間が減れば、その分は見積りに反映できます。MOがLPを3万円台から、 コーポレートサイトを十数万円からお受けできているのは、ここが理由の中心です。

安くならない:決めることと、確認すること

一方で、次の部分はAIを使ってもほとんど時間が変わりません。むしろ、ここを省くと後で高くつきます。

「何を作るか」を決める打ち合わせ/「これで合っているか」を確認するレビューとテスト

AIは指示された内容をすばやく形にしますが、指示が曖昧なら曖昧なものが出てきます。 目的や優先順位を整理する時間、できあがったものを一つずつ確認する時間は、人がやる必要があります。 MOでは「コードはAIが書き、人が必ずレビューとテストをする」という進め方にしています。

結果として、価格はこう変わる

工程AIの影響
要件を決めるほぼ変わらない(たたき台作りは少し速い)
設計するやや速い
実装する大きく短縮
確認する変わらない(省かない)

つまり「AIで安くなる」は、実装コストが下がったぶん、全体が下がっているということです。 逆に、要件が固まっておらず打ち合わせを重ねる必要がある案件や、確認項目が多い案件では、 AIを使っても大きくは安くなりません。この見極めも含めて、最初のご相談で正直にお伝えしています。

発注前にやっておくと安くなること

  • 目的を1〜2行で書いておく(例:「新規のお客様に、サービス内容と料金を伝えて問い合わせにつなげたい」)
  • 「これは今回やらない」を決めておく(機能を絞るほど安く・速くなります)
  • 使う写真や文章のあてをつけておく(素材の用意は意外と時間を取ります)

この3つがあるだけで、見積りの精度が上がり、打ち合わせの回数が減ります。